マイカーというものをようやく手に入れました。名前はキュリオスです。その為のオレンジカラーです。
これで交通手段の幅が広がるぜやったね!
だがしかし、ペーパードライバーな私です。感覚を取り戻すためには乗り回さなくてはいけない。
つまりは
死のドライブが決行されるわけです。
生け贄は地元の連中に決定されております。独断で(にこ!)
ひとまず一番最初の乗車はキャンチョメとウマゴンです。笑
以下、ジノスザ的小話。
↓
相手の肩を掴んでその勢いのままに壁に押し付けた。だん! と思い切り壁に背中が当たれば呻く声が漏れて、次いで非難がましい視線を向けられる。その深緑の双眸に宿る光は強いけれど、またその反面、ひどく脆くも見える。睨みつけるかのような鋭い視線を真っ向から受け止めれば、少しだけ目を細められた。「ジノ」と彼が自分の名前を呼ぶのが合図のように、その唇に食いついてやる。キスと呼ぶには荒々しい行為はやはり彼にはお気に召さなかったらしい。押さえつけられている腕から何とか逃れようとしているみたいだが、ここは身長差が有利となった。身体全体を使って覆い被さり、振り解けないようにしてやれば次に彼が取る抵抗は、口咥内に差し込んでいる舌に噛みついてくることだろう。それは以前にもされているので学習済みだ。だから、噛みつかれる前に唇を離して、代わりに首筋へ吸い付いた。また「ジノ」と咎めるように名前を呼ばれたので、吸い付いている首筋に犬歯を立てるとまた、呻き声が上がる。
「っ、ジノ、やめろ」
「嫌だ」
「ジノ」
「…本気なのか、スザク」
「なにが」
「皇帝陛下の暗殺だ」
「……本気だ」
「スザク」
「俺は本気だ。だから離せ」
「スザク」
「離せ、ジノ」
間近で見ても、その眼には揺るぎない強さを感じるのに。どうして。こんなにも脆く、危うい存在に彼が見えてしまうのだろう。
「スザク」と彼の名前を呼ぶ前にふと、つい先日、彼のロッカーから拝借した学園生活の一コマを写した写真の数々が脳裏を過ぎる。知らない表情。知らない、笑顔。同じナイト・オブ・ラウンズとして戦って、それなりの時間を共に過ごしてはきたけれどあんな風に笑うスザクを見たことなんてなくて。それでも文句を言いつつ自分を傍に置いてくれることに少しだけ自惚れていた。特別なのだと。そう思いたかった。けれど、結局あの写真のような表情(かお)をさせることができないのかと思うと、なんとも言えない感情に襲われる。
すきなのだ。スザクのことが異性だとか同性だとか、そんなものを飛び越えたところで彼がすきだ。だから、彼には笑っていてほしいと思うのに。こんな顔をさせたくなんかないのに、と。そうは願っていても、結局は自分の一人芝居に他ならない。スザクは真っ直ぐにジノを見つめ、ひどく冷静な声音で言い切った。
「言っただろう、必要なのは結果だ」
「っ!」
ぎり、と奥歯が軋むほどに噛み締めた。
そうして、言葉を発する為に息を吸い込んだけれど、自分が何かいうよりも早く「スザク君」と別の声が割って入ってきた。シュナイゼルだ。
二人は同時にそちらへと視線を向ければスザクにのみ向けて、こちらに来るように促される。もちろんそれには、ジノに対して彼を解放するようにとの有無を言わさぬプレッシャーも込められている。
結局なす術もなく黙ってスザクを解放すれば、彼はジノに眼を合わせることもなくシュナイゼルの許へ消えてしまった。
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