「Ib」というPCフリーホラーゲームを最近知りまして。
基本的にホラーは大の苦手な私ですがこれはもうすごくストーリーが良くてもえ滾った上にイケおねえ×幼女という新境地を開拓しました。ギャリーまじイケおねえ。
EDが全部で5パターンあるんですが、とうやく真EDみたらもうウワアアアアアアアアアアアアってなってしまったらこの様です。ギャリーとイヴは幸せになれ。ギャリーのロリコンフラグがだだ立ちだけどさ!
個人的なギャリーの年齢は25くらいかなーとか思ったんですが、25歳と9歳の年齢差16歳・・・ざわ!となったので20歳くらいに留めておこうと思います。昨今歳の差婚が流行っていますがやっぱり11歳差くらいが現実的かなと。
一人でギャリイヴ祭り開催中です。
-------------------------
子供の、とりわけ女の子の成長は早い。
ほんの少し目を離した隙に、あっという間に「女」になっているのだから。
彼女――イヴという少女とはゲルテナという芸術家の展示会だった。あれからすでに5年という歳月が経ち、当時9歳だったイヴは今年で14歳になる。今でもどちらかと言えば小柄な彼女ではあるが、やはり9歳と14歳は違う。子供だ子供だと思っていても、ふとした瞬間の仕草や表情が、大人へと近づいてきているのを実感させられる。変わらないことと言えば、黒くて真っ直ぐなロングヘアだろうか。くせっ毛な自分とは正反対の彼女の髪が、ギャリーのお気に入りの一つであった。
「……」
つと、通りに並んだショップの窓ガラスに映った自分の姿を目に留める。ほんの少しだけ前髪に触れて、手首に巻いた腕時計で時刻を確認した。待ち合わせの時間まであと5分。けれどきっと、イヴは先に来ているのだろう。そう思うと、ギャリーの歩くスピードは速くなる。
待ち合わせ場所まであと数メートル。
そうして待ち合わせ場所と共に、視線の先には見知った少女の姿を見つけた。だが、そこにはイヴに馴れ馴れしく声を掛けている見知らぬ男の姿もあった。
どうみてもナンパであるそれに、ギャリーは思わず立ち止まってしまう。ナンパをしている男に怖気づいたのではない。当然と言えば当然のことを、今更思い知ったからだ。
イヴはもう、いつまでも9歳の子供ではないのだ。
あの小さくて、けれど気丈な少女は直実に成長という階段を昇っていた。そうしていつか、あんな風に自分の知らない男と恋に落ちるのかと考えて、心臓がざわついた。
わかっていたことだ。
子供は成長する。
少女は女になる。
イヴは、大人になる。
――じゃあ、アタシは?
すでに成人を迎えて、我ながら男とも女ともつかない中途半端な位置でふわふわしているアタシはどうなのだろう。
少し前までは、それでよかった。これが、この生き方がアタシらしい。そう言い切れたのに、イヴに出会ってから揺らぎ始めた。正しくは、イヴの前でだけ「男」でいたいと思っていた。
つと、男がイヴの手首を掴んだことでギャリーははっと我に返った。慌ててイヴの元に駆け寄ると、男の手を振り払う。
イヴを背中に匿うように立ち塞がれば、相手は怯んだようだった。
「この子に何か?」
努めて低い声で言ってやると、男は舌打ちをしてそそくさと逃げていった。ギャリーはやれやれとため息を吐いて振り返ると、イヴの大きな目がこちらを見上げていた。その目が笑みの形に細められる様に、どきりとする。
「ありがとう、ギャリー」
相変わらず耳に心地よい声で、イヴ。
ギャリーは冷静さを装いながらも、彼女の頭を撫でた。
「悪いわね、助けに来たのがかっこいい王子様じゃなくて」
「なんで? ギャリーはかっこいいよ?」
きょとんとした表情になったイヴは、心底疑問を持った声で言った。その言葉に再びギャリーは動揺しそうになるのをぐっと堪えなければいけなくなった。
「本当、イヴはいつからそんなお世辞が言えるようになったのかしら」
「お世辞じゃないよ。わたしにはギャリーが王子様だもん」
やだこの子こわい。
無意識で言ってくる無垢な彼女の言葉に、ギャリーの何かが崩れそうになったのは言うまでもない。
(…ていうか、とっくの昔に手遅れなのかも)
ずっと見ないふりをしてきた自分の気持ちと、もうそろそろ真剣に向き合わなければいけないと、ギャリーは胸中で独りごちた。
[2回]
PR