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イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

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佐伯小話

今日はちょっと眠くて頭が回らない・・・
ので、本当に短い小話投げておきます。
あとでサイトに上げるときは書き足したいなと夢だけはぼやいておきます(´・ω・`)


------------------

 どちらともなく重ねていた唇が離れれば、間近で見つめ合う形になった。途端、ぶわわ! と身体の内側で熱が湧き上がる。今更のように恥ずかしさが込み上げてきて、けれどどうしていいのかわからない。目を逸らすことも出来ず、なにを言えばいいのかもわからずにいると結果として、佐伯の目を見つめることになる。と、ぐっと抱き寄せられて、相手の胸の中へと顔を埋める体勢になった。
「瑛くん?」
「ちょっとタイム」
「へ?」
「ばか、今こっち見るな!」
 佐伯の腕の中でもぞもぞと動いて顔を上げようとするも、それを阻止するようにますます抱きしめる腕に力が込められた。瑛くん、ともう一度名前を呼ぼうとするも、彼の胸の上に置いた手のひらから自分と負けないくらい早い鼓動に気が付いた。佐伯も同じように緊張しているのかと思うと、先ほどの熱がより加熱されたように思う。というか、された。
「……わたしも、タイム」
 ぼそりとあかりは呟いて、佐伯の背中へと腕を回した。ぴったりとくっつくように抱き合っているのだから、きっとこの早すぎる鼓動の存在はとっくにバレているだろう。しかし相手も同じ状況なのだから、ここはお互いさまではないか。だからこそ赤くなっている顔を見られないように、こうやって悪あがきをしているのだから。結局両想いになったとはいっても、意地っ張りなこの関係は変わらないらしいと気が付いて、あかりは少しだけ苦笑した。しかし、その意地っ張りな性格ゆえに、いつまでこの体勢でいるべきだろうかと一抹の不安を覚えた。

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