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イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

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伏線回収し忘れたとかそんn(ry

さっき更新した佐伯×デイジーのお初話で、冒頭に書いた合鍵の件がすっぽり抜け落ちてたのに気が付いたよ!
というわけで慌ててその後書き足し…うっかりにもほどがあるわ。


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 事が落ち着き風呂にも入り、色々とすっきりとしたにも関わらず約一名は依然として不機嫌なままであった。
 瑛の想像としてはもっとこう、甘い雰囲気でくっついたりとかそういうことを考えていたわけだ。そもそも風呂にだってあわよくば一緒に入るつもりだったのだが、風呂場にいくのにもままならない状態にもかかわらず、頑なに無言の拒否オーラを発せられてしまってはどの面を下げて言えようか。仕方なしに当初の約束通り、自分の着替えを差し出すだけに止めたわけだが、瑛の服に身を包んで戻ってきた彼女は小一時間ほど部屋の隅に座ってクッションを抱えた状態のままで停止している。明らかに大きすぎるサイズの自分の服を着ているあかりにもえている余裕なんてなく、なんとも気まずい雰囲気だけが部屋に満ち満ちている。
「…あかり」
「……」
「なあって」
 じりじりと距離を測りながら、瑛は彼女へと近づいてゆく。とはいっても所詮狭い1Kアパートの一室である。あっという間に手が届く距離まで近づくも、彼女はやっぱり動かない。
 瑛は一瞬躊躇うものの、ままよ! と普段は信仰心の欠片もないくせに神に祈るような気持ちで彼女に触れて、抱き寄せた。ら、思っていたよりもあっさりと相手は自分の腕の中に落ち着いた。しかも、予想に反してあかりの両腕はしっかりと瑛の背中に抱き着いてくるではないか。
「おまえさ、もう少し素直に甘えれば?」
「……屈折人間代表の瑛くんに言われたくない」
「はいはい」
 瑛の肩口に顔を埋めた状態で話すものだから、その声はくぐもって聞こえた。しかし表情は隠せても隠しきれなかった耳が赤く染まっているのを見て、瑛はあかりの身体を改めて抱きしめ直した。
 そうして、赤く染まった耳へキスをして、言う。
「……あのさ、おまえ用にこの部屋の鍵作ったんだけど、いる?」
「…………いる」
「素直でよろしい」
 くく、と思わず堪え切れなかった笑いが喉の奥から零れると、ばしん、と背中を叩かれてしまった。



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はい!
伏線回収!!!!笑

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DT佐伯2

ようやくデイジーの了承を得られました。でも俺たちの戦いはこれからだぜ!
本番までの道のりが遠い…そしてびっくりするほど文章が不調すぎる


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天童と1主でハロウィン


ハロウィンっぽいネタを模索して挫折。


「なあなあ美奈子」
「なあに?」
「トッリクオア」
「はい、トリート」
「はや!」
「天童くんの考えてることなんてお見通しです」
「なんだよそれでも付き合う方のがカノジョだろ」
「えー」
「えーって」
「じゃあ、天童くん」
「ん?」
「トリックオアトリート」
「へ?」
「お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ」
「え、俺なの?」
「うん。はい、お菓子ちょうだい」
「………これ?」
「それは今、わたしがあげたやつでしょ」
「やっぱだめ?」
「だめ」
「………えっと」
「はい、時間切れです。イタズラします」
「何すんの?」
「天童くんに拒否権はありません。わかったら目を閉じて屈んで」
「うわなにそれキス宣告?」
「……そういう風にからかうからいつもしないんじゃない」
「え、そうなのか? じゃあもう言わないからこれからもよろしく!」
「もう! だからそういういうのがだめなんだってば!」
「ちょ、美奈子ごめん! 待った、待ってください!」

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桜井兄弟とセイちゃんで肉まん小話

肉まん食べたいなーって話を友人としていたらぼんやりこんなやり取りが脳裏をよぎったのでざかざか殴り書き。オチなんてないよ!



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 車での登下校は今に始まったことではない。設楽はいつのもように後部座席に座り、スピードに合わせて流れてゆく景色を何とはなく横目で眺めていた。とはいえ、劇的な変化があるはずもなく、そこはいつも通りのはばたき市の風景が広がっていた。だが、ふいに車が赤信号で停車した際に何気なく視線を前方へと移動させたことで、あることに気が付いた。
 信号の手前にあるのは、何の変哲もないコンビニだ。問題はそのコンビニではなく、そのコンビニの前にたむろするはばたき学生にあった。男子二名の女子一名、合計三名のその後ろ姿に、設楽は嫌というほど見覚えがあった。特に男子二人の内の片割れが金髪な時点でどこの誰なのかというのは確定したようなものだ。そう考え付いたところへ、まるで狙ったかのように女子生徒がこちらに振り向いてきた。ばっちり、目が合ってしまう。
「あ! 設楽先輩!」
 ほんの数メートルしかない距離だ。相手の声は設楽の元まで届いて、ついでにいえば男子二人――設楽にとっては悪魔のような年下の幼馴染もこちらを見据えて――笑った。
 前方の信号は未だ赤。しかも間の悪いことにここの信号は切り替わりが遅い。つまり先ほど赤になったばかりなので、まだまだ青にはならないということだ。
「セイちゃん、ちょっと降りてこいよ」
 はばたき学園で噂の桜井兄弟の弟の方が、人好きのする笑顔で設楽を呼ぶ。いつもの設楽ならば適当にあしらって無視を決め込むことにするのだが、何分今回は相手が悪い。それほどまでに彼らに刷り込まれたトラウマが、ちくちくと設楽の心の古傷を刺激するのである。
 なので設楽は早々に諦めて運転手に指示を出し、コンビニの駐車場へと車を移動させる。運転手がドアを開ける前に琉夏がドアを開けたかと思えば、琥一が引きずり出すように設楽の腕を掴んだ。
「おいこらやめろ離せ」
「ちょうどいいところにきたぜ、セイちゃんよ」
「はあ? なんだ藪から棒に」
「俺たちちょっと小腹を満たそうとしてたんだけど、セイちゃんも一緒にどう?」
「もう、二人とも! 先輩に乱暴なことしない!」
 右に琥一、左に琉夏と腕を取られ、捕縛された宇宙人よろしくコンビニの前まで強制的に連れてこられたところに、ここでの唯一の良心であろう少女の一括が飛んできた。その言葉に左右にいる兄弟が一瞬怯んだ様子を見せるも、それは文字通り一瞬であった。先に復活した弟が、少女――美奈子に向かって口を開く。
「でも美奈子、4人になったからこれで食べれる範囲は増えたよ?」
「そ、それだとわたしが食いしん坊みたいじゃない」
「あ? 何いってんだ今更」
「コウちゃん!」
 何気なくいった琥一の言葉に、美奈子は強い口調で窘める。ついでにぷいっと顔を背けてしまうと、そんな彼女を横目に琉夏が「コウ、怒らせんなよ」とからかい成分を多分に含ませた弟のつっこみが入った。
「…で、結局何がしたいんだ、おまえらは」
「皆で肉まん食って帰ろうってことになったんだけど、結構新製品が出てさ。どれ食うか困ってたんだ」
「はあ? そんなのどうでもいいだろ」
「よくない。全然よくない。セイちゃんはわかってないな、丸々一個買って外れだったら嫌だろ」
「妥当なのを買えば済む話だ」
「それだとつまんない。新商品にも当たりはあるはずだし」
「くだらない…」
「よしルカ、一番地雷っぽいの買ってこいや。聖司に食わせる」
「ラジャー!」
「勝手に決めるな! 美奈子、琉夏のバカを止めろ!」
「……止められるなら、こんなことになってません」

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佐伯小話

佐伯とデイジーの初めてな妄想がここ最近激しいので吐き出し。
まだ最後までいってないよ!序章みたいなもんだよ!

相変わらずの一発書きクオリティーよ

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 彼氏彼女の恋人同士の関係になってから、もうすぐ二か月が経とうとしていた。
 あかりの方は変わらず実家から大学へと通っているが、瑛は親元を離れて一人暮らしを始めた。1DKの二階建てのアパートだ。どうしてもユニットバスに妥協が出来ず、結果として駅から自転車で20分ほどの距離を選択することになった。遠いといえば遠いが、途中に24時間経営のスーパーとコンビニがあるということでそこまで不便と感じることはない。
 瑛は地元に到着した電車から降り、駐輪場に置いておいた自転車を回収しようと、カバンの内ポケットに入れておいた鍵を取り出そうとして、その手を止めた。いつもならそのまま自転車を回収して岐路に着くのだが、いつもアパートの鍵と自転車の鍵を入れる内ポケットにもう一つの鍵が収まっていた。とはいっても、その鍵は瑛のアパートのもので、大家に許可を得て作成してもらった合鍵であった。瑛は数秒合鍵を見つめ、今度こそ自転車の鍵を手にした。キーホルダーがついているチェーンの部分を指に引っ掛けて、くるくると回す。
(……どうするかなー)
 うーんと内心で呻いてみせる。駐輪場は駅の改札を降りてすぐのところなので、自転車の元にはものの数分で到着してしまう。そうして自身の自転車の鍵穴に鍵を差し込み、すぐには乗らずにしばらくハンドルを押して進む。肩に引っ掛けておいたカバンをカゴに放り込み、そのカバンを一瞥する。
 本日出来上がった合鍵は、瑛のスペアー用ではない。
 元々アパートを借りた時点でスペアーは受け取っていたので、つまりはわざわざもう一本余分に作ってもらったのだ。
 そうしてこの合鍵を渡す相手は、言わずものがな恋人であるあかりだ。
 恋人として付き合うようになって二か月が経ち、未だ二人はキス止まりの関係だ。あかりが実家暮らしというのもあってか、中々二人の関係はキスより先に進まない。瑛と決して今の関係に焦っているわけではない。焦ってはいないが、好きな彼女とそういった関係になることを考えてしまうのは自然なことでないか。そんな風に瑛は誰にともなく言い訳を繰り返して合鍵を作ることを決断した。合鍵を渡すということは、いつでも瑛の部屋に入ることができるということ。ともすればいくら鈍感なあかりとはいえ、その意味に気が付くはず。――だと思いたい。多分。
 しかし、問題はどのタイミングで、どんな風に渡すのが一番自然なのかということだ。
 学校で渡すのは真っ先に却下。いつどこで誰が見てるかもわからないし、見つかったらそれこそ面倒なことにしかならない。かといってデートにいった外出先では落ち着かない気がするし、誰にも邪魔されず気にせず落ち着ける場所という消去法でいくと、瑛のアパートしか残らない。しかしあかりが実家暮らしというのもあってか、雰囲気が出来上がりそうというときに彼女は帰宅してしまう図が容易に想像できた。
(あーもー…)
 瑛はため息を一つ吐いてから、ようやく自転車に跨った。ペダルに足を引っ掛けて、力強く漕いでゆく。今日は特に買うものもないなと頭の中で冷蔵庫の中身を思い出す。一直線にアパートまで向かっていけば、いつもより5分ほど早く到着した。指定の場所に自転車を置き、きちんと鍵を掛けてカバンを再び肩に掛けた。最近変えたばかりらしい階段を使って、二階にある自分の部屋に向かう。コーヒーでも飲んでゆっくり考えよう。そう瑛が自分に言い聞かせて階段を上りきった。ら、
「あ、瑛くんおかえり!」
 瑛の部屋の前で座り込んでいるあかりの満面の笑みに出迎えられた。
「……は?」
 一瞬事態が理解できず、瑛は動きと思考が停止する。が、すぐにはっと我に返る。座っていたあかりが立ち上がったのと同時、すぐに駆け寄るように相手に詰め寄る。
「おま、何してんだよ!」
「え、瑛くん待ってたんだけど」
「わかってるよ! 俺が言いたいのはそうじゃなくて、なんでメールの一つも送ってこないんだっていうこと!」
「今日携帯の充電するの忘れちゃって…瑛くんの家に向かってる途中で切れちゃったの」
 言って、あかりは電源が切れて真っ黒なディスプレイしか映さない携帯電話を差し出してきた。瑛は彼女と携帯を交互に見た後、はあああとこれ見よがしに深いため息を吐いていた。今更といえば今更だし、むしろそんなところもひっくるめて好きではなるが、ため息を吐くくらい許してほしいと瑛は誰にともなく訴えた。否、だから、こうやって予想外の行動をするからこそ、合鍵が必要なんだ。
(あれ、今がチャンスじゃないか?)
 そう気が付いて、瑛はカバンの中の合鍵の存在を思い出した。だが、瑛が彼女の名前を呼ぶより先に、あかりが「ごめんね」というのが早かった。
「途中で充電器とか買えば連絡できたんだし、ちょっと考えなしだったね。ごめん」
「え?」
「今日は帰るね、また今度改めて遊びに来る」
「ちょ、」
 待て、と言い切るより身体が先に動いていた。あかりの腕を掴んで引き止めれば、驚いたあかりが振り返る。
「瑛くん…?」
「迷惑なわけないだろ、バカ」
「でも」
「むしろここまで着といて帰られる方が迷惑」
「…でも」
 まだ何か言い募ろうとする彼女を完全に無視をして、瑛は空いている方の手でもって部屋の鍵を開ける。かちゃん、と鍵が開いた手ごたえを感じて、ドアノブを回す。狭い玄関内へとあかりを促せば、あかりは少し躊躇ってから「お邪魔します」と部屋の中に入った。
 あかりの後に続いて部屋の中に入り、後ろ手でドアを閉めるのと一緒に鍵も掛ける。そうしてパンプスを脱いで部屋に上がろうとするあかりの背中へと手を伸ばして、抱きしめた。
「わっ」
「……おまえ、本当バカ」
「……わかってるもん」
 あかりの肩口に顔を埋めながらそういうと、少しだけ涙混じりの声が返ってきた。
「なに、泣いてんの」
「泣いてません!」
「じゃあこっち向けよ」
「やだ」
「向けって」
「や、だ!」
「だめ。ほら」
 瑛の腕の中から逃げようともがくも、所詮男女の体格差。あかりが敵うはずがない。結局瑛の方へと顔を向けさせられるものの、再び文句を言おうとした口をキスで封じてやる。しかしあかりは抵抗をするように低く唸ってくるので、思わず吹き出しそうになってしまって顔を離した。
「おまえは犬か。ああ違うか、カピバラだったか。……カピバラって唸るのか?」
「知らないよ!」
「はいはい、怒るな怒るな。いまお父さん特製コーヒーを淹れてやるから、大人しく座ってなさい」
「いじわるなお父さんなんか嫌い!」
 あかりはぷいと顔を背けると、2メートルほどしかない玄関からキッチンの廊下を通り抜け、瑛の部屋と逃げていった。キッチンと私室の間にあるドアはきっちり閉められる。
 瑛はまたもや吹き出しそうになる口元を手で押さえて堪えた。

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