もうすぐGSP3発売記念よ!
ということでGSシリーズキャラで告白その後、帰宅までの道のりを書けたらいいなっていう希望!
とりあえず第一弾は天童です。GSシリーズだから!GS3縛りじゃないから!!
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繋いでいる手のひらが、熱い。ずっと心臓のどきどきが止まらない。足元がふわふわしてて、まるで夢の中を歩いているみたいになったところで手のひらの熱へ意識が戻る。そうしてまた、自身の心臓の音を自覚するということを一体何度繰り返しただろうか。
夢じゃない。
嘘じゃない。
そう確認するのが精いっぱいで、うまく言葉が出てこない。
ちらり。美奈子は天童の隣を歩く天童の顔を伺うように盗み見た。頬が少しだけ腫れていて、唇の端は切れて瘡蓋が出来ている。痛そう、と咄嗟に思うも、すぐに美奈子の目は口の端の傷から唇を見つめてしまい、つい数分前の出来事を思い出す。と、思わず強く手を握ってしまった。ついでに立ち止まってしまえば、当然手を繋いでいる天童の歩みも止まる。どうした? と不思議そうな顔で問う天童に、美奈子はあーとかうーとかえーとか言葉にならないうめき声を上げる。
「美奈子?」
「な、なー、なんでも!」
「ははぁん、さては照れてるな?」
「て! ……れたら、悪いの」
「お? 珍しく素直だな」
「なによ、どうせかわいくないですよーだ」
「ばか、かわいいに決まってんだろ」
「わ」
ぐいっと繋がれた手が引っ張られて、ほんの少しだけたたらを踏む。ぴったりと天童は身体をくっつけるように寄り添い、美奈子の方へと顔を近づける。教会でのやり取りはいっぱいいっぱいで余裕がなかったが、改めて間近で見た彼の顔は、もっとずっとあちこち傷がついていた。美奈子は天童の頬に指先を伸ばす。そろりと撫でると、天童は苦笑した。
「ワリぃ、こんなみっともない顔でさ」
「そんなことないよ」
「ん。でもさ、やっぱちゃんと治さないと、美奈子とちゃんとキスできねえし」
「もう! またそうやって!」
「いやいや、重要だろこれ。だってこれからずっとおまえといるんだからさ」
「そ、れはそうかもしれないけど」
「うん、だからさ。アドレス交換しよう」
「え?」
「ほら、ケータイ出せって」
「あ、う、うん!」
天童に促されて、美奈子は慌ててカバンから携帯電話を取り出した。使い慣れているはずなのに、何だか妙に緊張してうまく操作できない。それでもしどろもどろになりながら天童のアドレスを登録し、相手もまた、美奈子の番号を無事登録ができた。天童壬、と自分の携帯電話に彼の名前が登録されたことが、妙にこそばゆい。自然と顔の表情が緩んでしまいそうになって、それを隠すように俯いた。ら、天童の手が美奈子の頭を抱き寄せてきた。そうして天童の唇が、耳に寄せられる。
「今度、ちゃんとデートしような」
言う彼の言葉に、美奈子はますます顔が上げられなくなったのは言うまでもない。
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