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イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

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彼女と喧嘩しました

 いつも通りに登校した学校の昼休み。4限目終了のチャイムが鳴り、さあ昼飯だとカバンの中から財布を出し、ついでに携帯電話を取り出す。そこには新着メールが一件届いていた。俺はさっそくメールの差出人を確認すると、そこには彼女であるネネさんからだ。

『お昼休みに校舎裏で待ってます』

 たったそれだけの素っ気ない文面が書かれていた。いつもならば顔文字や絵文字を使って送られてくるので、その時点で何となく嫌な予感はしていた。ひとまず俺は購買戦争には参加せず、すぐに校舎裏へと向かう。
「ネネさん!」
 先に到着していたらしい彼女の後ろ姿を見つけ、俺は声を掛ける。すると彼女はすぐに振り返るも、その無表情さに思わず足を止めてしまう。
 どうしよう、この時点で嫌な予感が確定なんだけど。
 だからといって逃げ帰るわけにもいかず、俺は彼女との距離を詰めるべく足を進めた。そうしてネネさんの目の前まで歩み寄ると、なんとも嫌な沈黙が落ちた。
「ねえ」
 会話のきっかけが掴めずに困っていると、先にネネさんが口を開いた。けれどその口調にははっきりと不機嫌の色に染まっていた。
「最近、私に対して冷たいんじゃないかな?」
 言う彼女の言葉と表情は冷たい。ええとと俺は口の中で呻いて、言い訳を考える。考える。考えて、つと、妙な反抗心が頭を掠めた。俺にだってそれなりに用事があって、決してネネさんをぞんざいに扱っていたわけじゃないのにこんな一方的な言われようはないんじゃないか、なんて。ほんの少しだけそんなことを考えてしまったら、なぜかするりと口から言葉が呟かれていた。
「……そっちだって、悪いところがあるんじゃないか?」
「えっ?」
 昼食で賑わっている校舎内とは違い、ぼそりといった俺の呟きはしっかりとネネさんの耳に届いてしまった。驚いたように目を見張った彼女は、けれどすぐに剣呑な目つきになって俺をにらみつけるように見返してくる。はあと大げさにため息を吐かれた。
「甘えん坊も、ここまでくるとどうしようもないなあ」
 その言われように、ますます俺の中の反抗心が膨れ上がる。だが、俺が何か言う前に、彼女はさらに言葉を続ける。
「自分が何をしたかわかるまで、知らないんだから」
 そう言って、彼女はすっと俺の横を通り過ぎていった。
 追いかけないと。
 咄嗟にそう思うものの、身体は動かない。それはちっぽけな自分のプライドなのはわかっていたけれど、結局俺は昼休み終了のチャイムが鳴るまで、そこから動けないでいた。


 そうして家に帰って夕飯を食って、適当なバラエティー番組なんか見て気を紛らわせてみるも、何も頭に入ってこない。脳裏には昼間の怒ったような、悲しそうなネネさんの顔ばっかりを思い出す。
「……」
 ベッドに仰向けになって、携帯電話を掴んだ。電話帳を開いてネネさんの項目を選択する。電話にしようか、メールにしようか考えて、結局いくじなしの俺はメールを選んだ。ごろんと寝返りを打ち、携帯電話との距離を詰める。まっさらなメール作成画面を睨み付けた。
「……うあー…」
 何とも間の抜けた声を出して、一度枕に顔を埋める。彼女と付き合うようになって、初めてのケンカだ。そもそも、友達とだってこんな風にケンカをすることもない。謝る、という行為そのものに抵抗を感じまくってしまい、どうしていいのかわからない。
「だからって、このままでいいわけないし」
 そうぼやいて、俺は再び携帯電話と向き合った。ああでもないこうでもないと拙い文面を考えながら最終的には「ごめんなさい」とストレートな言葉だけを打って送信した。送ったものの、返信は来るのだろうかと今度は違う心配をし始めたのも束の間、すぐにネネさんからのメールが届いた。

『私たち、どうしたらいいのかな?』

 そのメールを見て、俺もすぐにメールの返事を打つ。最近冷たい、と言われたのもデートをしてなかったからだ。
「デートしよう」と返すものの、それの返事はなかった。


 それから数日間、学校でもバイト先でもネネさんとの会話は不自然なほどなくなった。この間と同じように、自分たちの状況を示唆するようなメールが来るので、「キスしよう」や「反省してる」等のメールを返すものの、結局特にこれといった進展はなかった。
(どうしろっていうんだよ…)
 こんな長期戦のケンカは生まれて十数年でもしたことがなく、俺は途方にくれていた。
「あ、5番テーブル片づけてくれたんだ」
「ああ、うん」
「ありがとう、助かったー」
「いや、別に」
「本当、よくできました」
 バイト仲間の一人である女の子との会話に、別の声が割って入った。思わずぎくりと身体が固まり、鈍い動きで振り返る。するとそこには笑顔を浮かべているはずのに、目がまったく笑っていないネネさんがいた。
「仕事はしっかりできるのよね。カノジョのことは放っておくのに」
 後半部分は俺にだけ聞こえる音量でいって、すぐにホールへ戻っていく。目の前のバイト仲間が何か言ってるのはわかったが、全然聞こえてこない。今すぐにでもネネさんを捕まえて謝り倒したかったけれど、残念ながら夕方のこの時間は下校時の高校生から社会人で賑わうのそれどころでない。しかも間の悪いことにネネさんは早上がりだ。
(タイミング悪すぎだろう!)
 内心でいくら地団太を踏んでみせても、否、むしろそれに比例するようにホールは混雑していった。
 ぐったりと疲れた身体を引きずるように帰宅し、俺はすぐにネネさんへメールを打った。体裁や言い訳など一切書く余裕などなく、ただ一言、「ごめんなさい」と送る。すると有難いことにネネさんから返信はきた。そこには「明日、校舎裏で」の一言の文面があった。


 翌日、俺は再び校舎裏に向かった。
 ケンカをしたあの日と同じように、彼女は先にそこにいた。
「ネネさん」
 数日ぶりに、声に出して彼女の名前を呼んだ。すると彼女は振り返って、まだ不機嫌さが残った表情で俺を見る。
「……反省、したの?」
「しました…」
 問う彼女に、俺は頷く。
「ダメな彼氏で、ごめん」
「……そんなダメな彼氏を許しちゃう私は、ダメな彼女かな」
「え?」
 ネネさんの言葉に、思わず顔を上げる。と、さっきまでの不機嫌さはあるものの、そこにほんの少しだけ困ったような気配が伺える。
「そんな風に謝られたら、許したくなっちゃうんだもん」
「ネネさん…」
 ぷいっと顔を背ける彼女を、俺は思わず抱きしめる。久しぶりな感触に、心の底から安堵している自分に気が付いた。
「ねえ、私、さみしかったんだよ?」
「…うん」
「だから、さみしかった分、たくさん一緒にいてね?」
「うん」
 彼女の言葉に何度も頷いて、俺は最後にごめんと呟いた。
 そうして仲直りのキスを一つして、俺たちの最初のケンカはどうにか幕を閉じたのだった。





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久しぶりにラブプラスを起動させたら寧々さんと喧嘩したよ\(^o^)/
ということでその一部始終をネタにしてみたよ\(^o^)/
大体こんな感じだよ\(^o^)/
多分、声に出して「ごめん」とかいう場面があったと思うんですが、私、未だにどのポイントで声を出せばいいのかわかってないんだ…だからいつもタッチペン連打で話を進めているぜ。
夏以降全然起動させていないのがケンカの原因ですね。
現在の寧々さんの性格がピンクだったのでそこまで大事にはならなかったのですが、これが緑寧々さんだったらと考えると恐怖…!
しかしピンク寧々さんよりも、デフォルトのオレンジの性格が一番いいと悟った瞬間でした。


そして薬飲んだにも関わらず頭痛が納まらない…ちょっと今日は早いですがベッドに行こうと思います。おやすみなさいー

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