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イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

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リハビリで琉夏小話

先月からの絶不調改善のため思いついた小話を吐き出してみる作戦。
効果のほどはなぞである!(……)

ひとまず以下琉夏バン小話ですがいかがわしい内容&一発書き上等!ですのでお気を付けて!!


 冬場のWestBeachは海沿いに建てられているのもあるが、それよりも暖房器具が乏しさの方が根本的な寒さの原因であることはわかっていた。が、だからといって一介の高校生風情が一軒家を丸々不備もない環境に整えられるはずもなく、結果として室内でも上着着用は当たり前。あとはささやかな抵抗として、暖かい飲み物で暖を凌ぐ作戦だ。
 そんなわけで琉夏の部屋となっている中二階の窓際には、二人分のココアが淹入ったマグカップが並んでいる。一つは琉夏のマグカップだが、もう一つは幼なじみの美奈子専用として最近買ったものだ。まだ真新しさを残すマグカップに手を伸ばし、使う権利のある美奈子はマグカップを包み込むように持ち上げた。
 ココアから昇る湯気も吐く息も、2割増しくらいに白い。
「今日はまた一段と寒いね」
「だな。雪とか降りそう。スキーできるのは嬉しいけど、寒いのは勘弁」
 軽く肩を竦めていう琉夏に、美奈子は笑う。まだ暖かいココアを一口飲み、マグカップを元の位置に戻した。
「本当、琉夏くんは寒いのが苦手だね」
「だって寒いじゃん」
「それはそうだけど」
「ほら、俺の手ちょう冷たい」
「ひゃあ!」
 ぺと、と琉夏は不意打ちで美奈子の頬に手を当てる。突然のことに素っ頓狂な声を上げてしまい、美奈子はじと目で琉夏を見返す。
「不意打ちはずるい」
「オマエだって、いっつも不意打ちするじゃん」
「してません」
「してますん」
「もう!」
 いつもの軽く口を叩きつつ、琉夏は両手を使って美奈子の頬を包んだ。反対側からも冷たい手の追撃がやってきて、彼女は再び首を竦める。その仕草がかわいらしく、琉夏はついつい自制が利かずにちょっかいという名の攻撃が止められない。
「美奈子のほっぺ、柔らかい」
「柔らかくありませんっ」
「柔らかいって。あとちょうあったけー」
「る、琉夏くん?」
 思わずぎゅーっと抱き締めてしまうと、予想以上に彼女の身体は抱き心地が良かった。それに追加されて心地よい体温は琉夏の思考を溶かしてゆく錯覚を覚える。美奈子の首筋に顔を埋めると、彼女のにおいが一際強くなる。あったかくて安心する、陽だまりのようなにおいだ。季節はまさに冬真っ只中だというのに、こうしているとここだけは春みたいに思える。
「琉夏くんってば、もう離して」
「もう少し」
「こらー」
 ぐりぐり、と首筋に額を押し付けると、くすぐったいと美奈子は笑って身を捩った。そのまま逃げようとしたのか、身体がぐらりと傾いた。琉夏はそのまま美奈子へと体重を乗せると、あっさりと二人は腰掛けていたベッドに倒れこむ形になる。
 ぎしりと、古いベッドが軋む音が響く。
「…ね、琉夏くん。本当に離して」
「なんで?」
「なんで、っ!」
 問う彼女の声が、不自然に止まる。変わりに息を詰める気配が伝わるが、そう仕向けたのは琉夏だった。
 美奈子の首筋に顔を埋めたまま、彼はそこを舐めたのだ。びくりと震える彼女の反応に、琉夏はもう一度舌を這わせた。
「るか、く…やめ」
「もう少しだけ」
「な、に」
 身体の下から抵抗するように身体を押されるも、琉夏はものともせずに美奈子の首筋を舐め続ける。そうして首筋に唇をくっつけたまま、その唇は下顎を辿って耳許に到着する。ふっと息を吹きかけてやると、びくりと彼女の身体が竦んだ。
「…やっ」
「耳、弱い?」
「や、だ」
 緩く首を左右に振る美奈子には構わず、琉夏は耳を軽く食む。唇を使って緩い刺激を与えながら、そこにある小さな穴へと舌を差し込んだ。くちゅくちゅとわざと音を響かせてやると、美奈子の口から声が零れる。それが余計に、琉夏を煽っているとも知らずに。
「…もう少しだけ、いいよな?」
 独り言のように呟く琉夏に、え、と美奈子が不審な声を上げたのには聞こえないふりをした。そのまま琉夏は彼女の胸の膨らみの上に手を置くと、さすがに彼女は慌てたように身を起こそうとする。
「琉夏くんっ」
「オマエ、結構胸でかい?」
 そういうや否や、琉夏は服の上から胸を揉み始めた。衣服やら下着やらが重なりあったごわごわとした感触とは別に、その奥にある胸の柔らかさはしっかりと手のひらに伝わる。そうして琉夏が揉みしだく度に美奈子の制止は途切れてしまい、殆どが言葉になる前にただの音としての声が上がった。
「ぁ、…んんッ」
「…ちょっとだけ、直接触ってもい?」
 訊いておいて、答えも待たずに彼女のセーターの中へと手を突っ込んだ。ダイレクトに触れた彼女の肌は、さっきまで寒いといってたはずなのにうっすらと汗ばんでいるのがわかる。手のひらは脇腹からお腹を撫でて、上へ上へとじわじわと進ませる。途中、服の上から美奈子の手によって制止されたが、結局は琉夏を止めることはできずに終わる。
 指先が、美奈子のブラジャーに到達する。
 ワイヤー部分をなぞるように指を滑らせ、そのまま背中とベッドの隙間へ。
 あっさりと下着の留め具は外されると、琉夏の手は素早くブラジャーを持ち上げて美奈子の乳房をすくい上げるように揉む。
「…やーらけー」
「ふ…う、んん」
 いつの間にか両手を使って、彼女の両胸を揉むのに夢中になり始める。ともすれば腕に掛かる服が邪魔になり、まとわりつくセーターを押し上げれば彼女の素肌の胸が眼前で露わになる。ぷっくりと起ち上がった頂きが晒され、琉夏はつばを飲み込んだ。
「…ちょっと、舐めるだけ、だから」
 言って、琉夏はその突起へと唇を寄せる。舌先で先端を舐めて、ぱくりと口の中に含む。そうして口の中で乳首を捏ねるように舌を動かしてやれば、美奈子の息がますます乱れていく。その様が、ますます琉夏の歯止めを狂わせていた。あと少し。もうちょっと。そんな言い訳じみた(というか、完全に言い訳だ)言葉を繰り返し、琉夏の行動はますます大胆になっていく。
 胸を弄っていた手は再び下降し、すっかり露わになった太ももを撫でる。美奈子はもはや思考がうまく回らなくなってきているのか、下半身を触る手にはなんの抵抗を見せないでいた。
「美奈子…あと、少しだけ」
 そういって、琉夏は美奈子のスカートを捲り上げた。ピンク色のサテン生地のショーツが見えて、琉夏は躊躇いもなくその中へと指を侵入させる。すると、さすがにここで美奈子も我に返ったらしい。ぎゅっと閉じていた眼を開き、下半身へと視線を向けた。
「だめ、そこっ」
「濡れてる」
「あ、あんッ」
 茂みをかき分けた先に、濡れた感触があった。ついで、脹れた肉芽を中指で軽く弾く。と、美奈子の腰がびくりと跳ねた。
「ここ、感じる?」
「はっ、ぁ、あ…」
 ぐりぐりぐり。少し強めに押しつぶしてやると、びくびくびくと美奈子の身体が震えて短い声が上がり続ける。それが何だか楽しくて暫く続けていると、次第に美奈子が嫌々と首を振り始めた。なので琉夏はクリトリスを弄るのを中断し、けれど指は更に奥へと滑らせた。すっかり濡れそぼった溝をなぞり、その奥にある秘所を狙うように入り口に広がる花弁に触れた。
「あ…あ」
 声を上げるためか酸素を取り込むためか。恐らくその両方だろうが、美奈子の口は開きっぱなしになっていた。その口からは折角取り込んだ酸素は嬌声となって零れてゆき、そしてまた息を吸うの繰り返しだ。
 琉夏は中指の腹で花弁を撫でると、第一関節までをナカへと入れる。ぐじゅ、と泡立つ音が上がった。
「ふあ、あ、る、はあ…!」
「もうちょい、ナカ、入れるよ?」
 そういって、琉夏は更に指を推し進める。第二関節に到達するまでに一度動きを止めると、浅く抜き差しを繰り返す。
 そうして徐々に侵入させた中指は根本まで入ってしまい、彼女の内部はきゅうきゅうと彼の指を締め付けた。
 琉夏はゆっくり、慎重に抜き差しを繰り返していき、注意深く美奈子の反応も伺い見る。そうして彼女が指の異物感に慣れてきた頃、ふいに埋め込んでいた中指を引き抜いた。
「あ…っ?」
 思わず、だろうか。
 美奈子が物足りなさそうな声を上がり、ずくりと琉夏の中心が熱く疼いた。そして彼はズボンのベルトを迷わず外し、ジッパーを引き下ろすと猛った自身を取り出した。
 そのまま美奈子の上に覆い被さるようにすると、濡れた溝へと押し当て腰を振る。琉夏の先端が彼女の陰核を押し潰し、再び高い声が上がる。
「アッ、あん、は!」
「もう、ちょっと…」
 はあはあと二人の荒い呼吸が重なる。性器同志が擦り合い、ぐじゅぐじゅと濁った水音を響かせた。
 そうして、自分の腕の中で欲に溺れる美奈子に興奮しながらも、妙に冷めた目で現状を見つめている自分にもいた。身体は欲望に忠実に従っているのに、心の方は切り離されているようだ。
 どうして、ともう一人の琉夏が問う。
 どうしてこんなことになった。
 今日はただ、いつも通りに美奈子をWestBeachに呼んでたわいもない話をするはずだった。否、さっきまではそうしていたはずだ。それなのにどうして今、俺はこんなことをしているのだろうと考えたところへ、一際高い美奈子の声が上がる。琉夏の身体の下で喘ぐのは、かわいいかわいい幼馴染み。
 彼女が好きで好きで好きで仕方なかったのは事実で、しかしまだ、好きという感情を言葉にして伝えてはいない。頭の片隅でいつかはとは思ってはいても、その一歩を踏み出すのがこわかった。だからまだ、幼馴染みという関係のままで良かったはずなのに、どうして。
 考えは堂々巡りを繰り返すも、欲に支配された身体は止まらない。あと少しあと少しと言い訳を前提にした行為は、とうに通り過ぎている。それでも無意味な言い訳を繰り返し、つと。琉夏は溝の奥にある秘所へと、自身の先端を押し込んだ。ぐぷっと何とも卑猥な音が聞こえて、琉夏は再びちょっとだけだからと呟く。そうしてゆっくりゆっくりと腰を沈ませて、結局は最後まで致してしまった。最後のぎりぎりの理性が残っていたのか、吐精するときは引き抜いて彼女の白い太ももへと吐き出したが。
 しかし結局は「幼馴染み」の境界線を越えてしまったことには違いなく、琉夏は呼吸が落ち着いてきた頃合いでようやく切り離された心が結合した気持ちになった。が、それゆえにサアッと血の気も引いた。
 俺は、何をした…?
 そんなこと、言われなくても乱れに乱れまくった自分と美奈子を見れば明白だ。
「…美奈子、俺」
 ごめん。
 消え入りそうな声で、琉夏は呟く。その声に美奈子はひどく傷ついたような貌をして。その表情の真意がわからずに琉夏は次に言うべき言葉を見失った。
 そうこうしている間にも美奈子はのろのろと身支度を整え始める。彼女の行動を琉夏は見守ることしかできずに固まっていると、一通りの身支度が出来たらしい彼女は仕上げにバッグを肩に掛け、俯いた。
「……帰る、ね」
 琉夏同様、消え入りそうなその声に、琉夏は立ち上がり掛けた。が、動けない。踵を返した彼女の背中が、ひどく遠く感じた。


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頑張れたら続きます。

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