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イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

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琥一小話

先日の茶会で上がった酔っ払いバンビ肉食化計画です。
いかがわしい内容なので苦手な方は逃げてー



「たっだいまー!」

 妙にハイテンションな声でもって、玄関を開けた先に現れた人物は手を上げて言った。
 そんな美奈子の様子に、仮にも恋人である琥一は思わず顔を顰めてしまう。とはいってもその表情は殆ど何に対してもデフォルトしてしまうもので、初対面の人間には怖がられてしまう一因なのだが、もはや数年も彼女として付き合っている美奈子には何の障害にもならない。

「…おまえ、酔ってんな」
「だーってお酒飲んできたもーん」

 最初のテンションのままに言って、美奈子は琥一の首にぶら下がるように抱きついた。何が楽しいのかうふふと笑う美奈子に、琥一はため息を吐く。
 駄目だ。曲型的な酔っ払いだ。琥一はそう判断を下すと、首にぶら下がった美奈子の腰に手を当てて身体を支える。そうして引きずるように歩き出そうとすれば、彼女はぱっと手を離していやいやと頭を振り始める。

「何してんだ。さっさと寝ろ、酔っぱらい」
「やーだー」

 無理やり引きずっていこうとすれば、美奈子は更に抵抗するように座り込んだ。琥一は二度目のため息を吐くと、強行手段を取る作戦に出た。横抱きにしてベッドまで連れていこうと美奈子の前に屈み込めば、琥一が同じ目線の高さになった瞬間、相手は再び首へと腕を回してきた。むしろ抱きついてくれた方が抱き上げやすいので、こちらとしては好都合だったが、耳元で吐息混じりに「コウちゃん」と囁く美奈子の声に、思わず動きが停止した。

「コウちゃん、ちゅうして」

 言うなり、美奈子は琥一の耳に唇をくっつけた。そのまま唇で甘く噛みように唇を動かし、もう一度強請るように「ちゅうして」と繰り返す。頬と頬をすり合わせるようにされると、琥一は美奈子を持ち上げようとした手を抜き、彼女の顎のラインを撫でた。その指の動きに美奈子は少しだけ顔を離すと、至近距離で目が合った。黒めがちの目は酔いが回っているせいでいつもより潤んでいる。その目に吸い込まれるように顔を近づけると、琥一はアルコールの吐息が混ざった美奈子の唇に自分のそれを重ねた。いつもならば口を開かせるのに時間が掛かるのだが、酔いが回っているせいか美奈子から舌を絡ませてきた。琥一はその誘いにあっさりと応えて舌を差し出してやれば、たどたどしく彼女の舌が追いすがるように絡みつく。いつもより熱い口咥内を味わって、さすがにこれ以上はまずいと思って口を離す。が、胸元を掴んでいた手が抗議するように引っ張られた。

「や、もっと」
「待て、これ以上は止まんなくなる」
「止まらなくていいよう」

 琥一の制止の言葉をすぐに否定し、美奈子は自分から口づけた。琥一の下唇を甘く食んで、子猫がミルクを飲むように舌先を使って舐めてくる。その仕草に大きく理性が揺れ、しかし寸でで押し留まる。落ち着けや俺。自制心をフル稼働させて美奈子を止めようとしたが、キス攻撃は止まらない。
 その一瞬の判断を逃したのが原因か、いつもより大胆に迫ってくる美奈子に予想以上に動揺していたせいか(おそらく後者の原因が8割)、琥一は背中から床へと押し倒されてしまった。いつもならあり得ないことに目を剥くも、美奈子はなおもキスをやめようとしない。ちゅ、ちゅうと子供の戯れのようなキスを繰り返していると思えば、不意打ちに舌を差し込んできたりする。その無邪気な仕草が余計に琥一を煽っているのだが、本人は酔っているだけできっと、否、絶対に煽っている自覚などないだろう。これを性質が悪いと言わずになんと言おう。

「コウ、ちゃあん」

 更には、追撃でこの甘ったれた声である。普段は素直に声を出させるまでに時間が掛かるというのに、アルコールの回った彼女の理性はあっさりと羞恥のタガを外してくれるらしい。しかも美奈子からのキスにうっかり夢中になっていると、彼女の指先が琥一のスウェットのウエスト部分に引っかかっているのに気がついた。
 おい、とさすがに止めようと少しだけ低い声を出すも、やっぱり美奈子はうふふと笑うだけである。

「コウちゃんは動いちゃだめ」
「バカ、オマエここどこだと…」
「コウちゃんの上―」
「玄関だろうが」

 ぐっと美奈子の肩を掴んで押し戻そうとするが、相手の手がスウェットの中に滑り込む方が早かった。下着越しとはいえ好きな女に中心を触られれば、いやがおうでも反応をしてしまうのが悲しいかな、男の習性だ。しかもこんな風に美奈子から積極的に迫ってきたことは今回が初めてなのだから、なおさら。
 美奈子は下着の上から数回琥一の中心部分を擦ったあと、すぐに直接触ってきた。彼女の小さい手のひらの感触と体温を感じて、ぴくりと自身の分身が期待に跳ねるのを自覚して、琥一は舌打ちをする。しかしそんな彼の態度に怯えるでもなく、美奈子はそのままずるずると身体を下げていく。まさかとその過程を見届けてしまうと、美奈子はスウェットをずり下げてすっかり琥一の勃起したペニスを外に出してしまう。そうしてにこにこと機嫌よくわらいながら、そこへ唇を寄せた。撫でるように唇の表面を使って数回往復を繰り返し、そのあとは舌を使って丹念に舐め始める。その様は棒つきのアイスを食べている様に似ていて、これから彼女がアイスを食べるたびに絶対思い出すだろうなと琥一は頭の片隅で考えた。
 暫く美奈子が好きなように中心を愛撫するのに任させていると、ふいに彼女の顔が上がり、ついでに上半身も起こされた。
 飽きたか、と酔っ払い特有の気まぐれに半分安心しつつも、やっぱりどこか惜しいと思っている自分に内心で歯噛みしている間、美奈子は上着のコートを脱いで放り投げた。そうしてずい、と再び琥一へ迫ってきたかと思うと、スカートを捲し上げて琥一の身体を跨いできた。まさか、と思う間に美奈子は琥一のペニスを片手で掴み、もう片方をスカートの中に突っ込んだ。そうして穿いている下着のショーツを横にずらすと、露になった秘部にペニスの先端を押し当てた。ん、と息が詰まる声が漏れて、同時にズズッと立ち上がった中心が美奈子の内部へと埋め込まれていく。

「は、あ」
「オマ、エ!」
「あん…ッ」

 少しだけ身体を起こそうとすれば、それが引き金になったのかたまたまか、一気に根元まで入ってしまった。
 はあはあと肩で呼吸する様を見届けていると、数秒してから嬉しそうに笑う美奈子が顔を上げた。きゅうと内壁が琥一をゆるく締め付ける。

「コウちゃん、食べ、ちゃったあ」

 まるで子供がいたずらを成功させたような言い方に、琥一は返答に詰まった。
 しかも琥一を咥え込んだだけで満足したのか、にこにこと笑うだけで一向に動く気配が見られない。

(生殺しか…!)

 と、胸中で盛大につっこみを入れて、美奈子の腰を掴んだ。ぐっと腰を押し付けるように突き上げてやれば、内部の締め付けがさらにきつくなる。

「なんだ、オマエ。何もしなくても俺のを咥え込めるなんざ、とんだ淫乱だなあオイ」
「あう、アッ、ああん!」

 本当に最初だけ様子を窺うような動きを見せて、けれどすぐに本気のそれに変わる。ガツガツと容赦なく責められれば、美奈子は仰け反って高い嬌声を上げた。しかもリップサービスとばかりに素面のときならば絶対に言わない言葉を立て続けてに言ってくれる。
 気持ちいい。気持ちいいよう。コウちゃんの おっきくてきもちい。もっと奥にちょうだい。コウちゃんのおっきいの、突いて。気持ちよくして。
 そんなあられもない言葉を直接的に聞くのは、琥一を興奮させるのには十分すぎるほどの起爆剤だ。
 普段は美奈子の身体を心配してそれなりに気を使っているのだが、今日ばかりは制御が利かずに本能のままに腰を振った。ぎゅうぎゅうとペニスを咥えた膣内が強請るように締め付けてくるのを、奥歯を噛みしめることで堪えると、限界ぎりぎりまで美奈子を責め立ててやる。
 結局第1Rだけでは済まずにベッドに雪崩れ込んで第3Rまで持ち越すことになるのだが、翌日になって声が出ない腰が痛いと訴える美奈子を適当にあしらいながら、たまには酔わせるかとこっそりと考える琥一であった。


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最後の「食べちゃった」だけが書きたかったんだ(……)

ところでうちのコウちゃんはへたれなのにいかがわしい話しかないとかどういうことなの…

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