忍者ブログ

イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

現在、新しいコメントを受け付けない設定になっています。

レベルE大好きな私が通りますよ+新名小話

遅まきながらレベルEアニメの知らせになんとも複雑な心境です。
ああでもクラフト隊長の不憫さが声つきで拝めるのならばやっぱり楽しみの割合のが大きいかな!不憫な隊長にきゅんきゅんして仕方ないですがこんなこといっても大好きですよ隊長!クラフト隊長の部下になりたい。あんな上司理想すぎる結婚しt(ry
もう10年以上前の作品ですが、富樫作品の中では幽白と同列に並ぶくらい大好きな作品です。……うんまあ幽白は蔵馬がいるからどうしたって抜きん出てしまうんだけど!
純粋に漫画の中でも好きだけれど、女の子を食べて体内で受精させる宇宙人の話とかどうするんだろうと一抹の不安は過ぎります。
でも逆に楽しみで仕方ないのはカラーレンジャーですけど!!!!!!!!!
ゴールデンハンマーを落とされる王子を想像すると顔がにやにやします。あと結婚式の話ですね。ルナ王女かわいい。ディスクン星人の皆さんもかわいい。
これはDVDになったら買う勢い。漫画も久しぶりに読み返そうかな。

--------------------

(新名小話)




 それなりに賑わっている購買の前で、一人の女子生徒の後ろ姿を見つけた。肩口で切り揃えられた髪を揺らして、ゆらゆらと左右に身体を揺らしている。おそらく隙を見て人ごみの中に飛び込むつもりなのだろうが、こちらからしてみれば足元がおぼつかないように見えてハラハラする。ハア、と新名はため息を吐いて、その女子生徒へと近づいた。声を掛ける。

「そっこのカーノジョ」
「ニーナ」

 わざと軽い口調で呼びかけて、ぽんと肩に手を置くと相手は驚いたようにこちらを見た。が、すぐに声を掛けたのが自分だとわかると、その顔が笑みに変わ る。実をいうと、新名は彼女が笑顔になる瞬間がとても好きだったりする。ゆっくりと花が開くようにほろこぶ笑顔を前にすると、不思議とこちらも笑みになる。そうして、彼女の笑顔に何度救われたことだろうか。

「あんまフラフラしてっと、転ぶぜ?」
「大丈夫だもん」
「とかいって、この間洗濯物を一人で抱え込んで盛大に転んだのは誰でしたっけー?」
「う」

 ずばり痛いところを突かれたらしい。美奈子は先ほどまでの威勢と一緒に首を縮込ませた。黒目がちの目が気まずそうに逸らされる様はまるで小動物のようで、それがまたかわいくて思わず噴出してしまう。と、さすがにこれは一つ年上の彼女のプライドを刺激してしまったのか、下げた目じりを吊り上げた美奈子は「ニーナ!」と強い口調でこちらの名前呼ぶ。
 よく百面相とういう表現を聞くけれど、まさにそれは彼女のためにあるのではないだろうか。笑ったり怒ったり悲しんだりと、ほんの数分の間 に美奈子の表情は目まぐるしく変わる。

「はいはい、オレが悪うございました! お詫びに代打で買い物してきてやるから、許して?」
「……いらない」
「え、まじで怒った?」
「そうじゃないけど…」
「じゃあ、なに?」

 どんどん混んでく購買をちらりと横目で伺いながらも、新名は意識を美奈子に集中させる。彼女の目は再び困ったように下げられて、口元を指先 がなぞるように触れる。何か言いよどむような様子を数回繰り返し、美奈子はようやく観念したらしい。ふっと息を吐き出すと、そろりと視線を動 かして新名を見つめる。

「最近ニーナが頑張ってるから、はばたきミックスジュースでも差し入れしようと思ってたの!」

 そう言い切って、美奈子は改めて恥ずかしさが込み上げてきたのか顔と一緒に視線を逸らした。ぷいと逸らされた横顔の頬は少しだけ赤くなっている気がする。ついでに唇を尖らせる彼女をみて(何このかわいい生き物)と新名は内心で頭を抱えて地団駄をした。公衆の面前だとはわかっているけれど、思い切りハグしたい衝動に駆られるそれをどうにか押しとどめる。落ち着けオレ。踏ん張れオレ。ここでそんなことをしたら天然な彼女はちょっと驚いてかわいく窘められるだけ済むだろうが、うっかりボディーガードの兄弟に見つかった日には、明日を無事に迎えられるかもわからない。冗談ではなく、かなり本気で。
 新名は今にも美奈子を抱きしめたがっている腕を後ろに回し、相手に視線を合わせるように少しだけ屈んだ。

「じゃあさ」

 内緒話をするように声を低くして、続ける。

「ご褒美に今度の日曜日、デートして?」
「え?」
「だめ?」
「……ううん。いいよ」
「じゃあ、約束」
「うん」

 にっこり笑って頷く美奈子を確認して、新名はまたもや胸中でガッツポーズを取った。ついでに彼を祝福するように、高らかなファンファーレも聞こえた気がした。

「ついでに、お昼も一緒する気ない?」
「うん、いいよ」
「ラジャー! では大佐、私は購買に行って参ります!」
「うむ、健闘を祈る!」

 冗談めかして額に手を添えれば、彼女も同じように敬礼を返す。
 軽すぎる足取りで、人がひしめき合う購買に向かうも何も苦ではなかった。


 たまにはこんな良いこと尽くしの日があっても、いいんじゃね?

拍手[0回]

PR

コメント

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

P3P

ザックス身体測定

プロフィール

HN:
なづきえむ
性別:
女性
職業:
萌のジプシー
趣味:
駄文錬成

バーコード

ブログ内検索