バレーボールをする上で、170センチという身長は有り難がった。むしろもっと伸びて欲しいと思った時期もあったけれど、今となってはこの高身長が妬ま しいのだから、何とも自分勝手な話だと美奈子は思わず苦笑した。
彼女がそんな風に考えるようになったのは、美奈子の好きになった相手が自分より身長が低いからだ。
170センチの美奈子に対して、彼女の恋の相手――担任教師である大迫の身長は165センチだ。定規で測った分ではたかが5センチと思えるほどの差だけれど、並んでみるとその5センチの差は侮れない。
どうしたって若干伏し目がちに相手を見ることになるし、大迫もまた、少しだけ美奈子を上目遣いで見つめるのだ。
その度に、今まで感じたことのない劣等感が美奈子を襲う。部活でアタックやブロックをするのに有利なはずの身長は、女としてはかわいげのないでかい女となってしまう。いつもならば素直にかわいいと思える親友のみよでさえ、ふいに羨ましくて妬ましく思ってしまいそうになったところで慌ててブレーキを掛ける。いくら親友を妬んだところで身長が縮むわけではないし、そもそも大事な友人に対してそんな気持ちを抱くことがそもそも間違いなのだ。彼女だって、自分の身長にコンプレックスを抱いているのを知っているのだから、余計だ。まさにないものねだりでしかなく、ならば現状の自分を受け入れるしかない。と、頭ではわかっているが、ココロの方は納得してくれない。
せめて同じ身長だったらと、悪あがき以外の何ものでもない堂々巡りを繰り返す。自分より低い女子生徒たちの後姿を一瞥し、こっそりとため息を吐く。
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というところまで想像してギブアップ。
桜井兄弟は二人ともでかいので、バンビが170センチくらいじゃびくともしないぜ!
打って変わってぎりぎりなのは173センチの新名である。資料集だと3年生には176センチになってるみたいだけども、青春コンビ相手の高身長バンビとの絡みも想像するとかわいい。
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