「美奈子美奈子」
「どしたの、琉夏くん?」
「ん」
「え、なに」
「何、ちゅー待ち?」
「なんで!?」
「だって美奈子、ちゅーしてくれるって約束したじゃん」
「してないよ」
「したって」
「してません」
「ホントホント、ほら、ちょっと思い出してみ?」
「ええ?」
「先月の第二週の水曜日の放課後の帰り道辺りとか」
「先月の? 第二週の…?」
「うんそう」
「…えーと」
「ほら、約束してただろ?だからほら、おいで」
「ちょっとまってちょっとまって! やっぱりしてないって!」
「どうしても?」
「約束してないのにどうしてもなにもないでしょ、琉夏くんのうそつき!」
「ちえ、引っかからなかったか」
「もう、嘘つきはだめなんだから」
「うんゴメン、でも今日は嘘ついていい日だから」
「へ?」
「四月一日、エイプリルフール」
「だ、だからっていっていい嘘と悪い嘘があります!」
「俺としては、騙されてくれても良かったんだけど」
「もう!」
「ははっ、ゴメンゴメン」
「…知らない」
「あ、コウだ」
「え?」
(ちゅ)
「なんちて、嘘。あとゴチ」
「琉夏くん!」
ハッピーエイプリルフール!一生やってろバカップル!\(^o^)/
[5回]
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