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イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

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琥一小話

アンケリク、コウちゃん食べちゃった的な第二弾のようなもの。
いかがわしいので畳みます。ご注意ください。












 優しい人だということはわかっている。むしろ、優しすぎるのだ。
 周りから一線置かれてしまうような容姿とは裏腹に、桜井琥一という人物は人を気遣う能力に長けていた。それは間違いなく彼の長所なのだが、時と場合によっては短所に成り代わる。長所とはそういうものだ。
 美奈子はソファーで眠ってしまった琥一を眺めながら、視線を徐々に下へと降ろしていく。先にお風呂に入ったため、服装は寝間着用のTシャツとジャージだ。かくゆう美奈子も今し方風呂上がりのため、Tシャツに短パンとラフな格好であった。美奈子はそっと足音を忍ばせるように琥一に歩み寄り、彼の前で腰を下ろす。下から見上げるように琥一を見つめてみるが、彼の目はしっかりと閉じられていて起きる気配はない。
 よし、と美奈子は内心で気合いを入れる。失礼しますととりあえず呟いてみて、琥一の中心部分をジャージの上から撫でた。当然何も反応を示していないそこは柔らかく、すっかり勃ち上がった状態しか知らない美奈子にとっては不思議な感覚だった。ふにふにとした感触を確認した次は、手のひらを当てて上下に擦ってみる。と、ぴくっと手の中の琥一が反応を示した。ん、と頭上から聞こえた声にびくっと大げさに反応をして思わず手を放して仰ぎ見る。が、琥一が起きる気配はない。ほっと内心で息を吐き出し、美奈子は行為を続行させる。先程より確実に硬度を増した中心を再び擦り始めれば、そこはますます膨らんでいく。手の中で育って形を変えていく中心を見つめていると、美奈子は座り込んでいる腰をもぞりと動かした。以前、入れる直前に握らされたことを思い出す。手に触れる面積と記憶が重なり、そのときの熱を思い出す。じゅん、と内部が疼いた。きゅうと秘所がひくついて、潤っていくのがわかる。 美奈子は思わず喉を鳴らし、ジャージの上から琥一の中心に唇を寄せる。
 琥一は、何故か美奈子に口でさせることを拒んでいた。
 琥一とはすでに何度も身体を重ねていて、だから最近では美奈子も自分から何かしてあげたいと思える余裕がでてきた。そうなると一番最初に思いつくのが口での奉仕なわけだが、前回、前々回と琥一はまだいいなどと言って結局美奈子にさせなかったのである。
 まだいいというならば、いつならいいのか。琥一の方は美奈子の恥ずかしい場所を見て触って舐めているというのに。
 おそらく、美奈子に無理をさせたくないのだろう。琥一の考えはわかるけれど、それは逆に寂しいのだ。琥一が美奈子の全部を知っているように、美奈子も琥一の全部を知りたい。自分だけの琥一の声を、表情を、熱を知りたいと、思う。
「コウちゃん…」
 一度唇を離して、呼びかける。相手はまだ起きず、返事はない。
 ごめんねと続けて、美奈子は琥一のジャーズを引きずり降ろした。寝間着ように使っているので、ウエストの部分は緩い。ほんの少しだけ引っ掛かって、その際に起きるかと思ったが琥一は随分深く寝入っているらしい。そういえば最近仕事が大変そうだったことを思い出し、もう一度胸中でごめんねを繰り返した。だって、こうでもしないと優しい琥一は美奈子にさせてはくれないだろうから。
 ジャージと一緒に下着を太ももの半ばまで降ろしたところで手を止めて、露わになった局部を見つめる。臨戦態勢まであと一息まで成長しているそれを目の当たりにして、美奈子は一瞬だけ怯んでしまう。こんなにも明るい場所で見たのは初めてなので、改めてみるとちょっとだけびっくりする。
 でも、こわくはない。いつだって琥一は、優しくいっぱい愛してくれるのだ。だから、こわいはずもない。逆に愛しくて嬉しくて、美奈子は竿の部分に触れると、膝立ちになってそっと唇を押し当てた。そのまま上から下、下から上に唇を動かして、ほんの少しだけ舐めてみる。ぴくっとペニスを反応するのがわかり、そのままぺろぺろと舐めてみれば、さらにそこは大きくなっていく。すると中心の割れ目からぷっくりと先走りが溢れ始める。美奈子は舌を伸ばしてそれを舐めとり、亀頭をなめ回す。そうして口の中に含んでみるものの、すべては口の中に収まりきらない。少しでも多く飲み込もうとするも、先端が喉の奥にぶつかってえづきそうになる。
 と、
「何してんだ…ッ」
 驚いたような声が聞こえて、頭と肩を掴まれる。そうして無理矢理引き剥がされてしまい、美奈子は二三度むせて呼吸を整えた。
「オマエな、自分が何してるかわかってんのか!」
「だって!」
 怒鳴る琥一に対して、美奈子も負けずに睨み返す。珍しく彼女の勢いに飲まれて琥一が怯むのを見て、美奈子は引かずに一気にたたみ掛けた。
「こうでもしないと、コウちゃんさせてくれないじゃない!」
「まだ必要ねえっつってんだ!」
「じゃあいつならいいの!?」
 きつく問う美奈子に、琥一はさらに押し黙る。視線すらも逸らせるのを見て、美奈子もしゅんと顔を落ち込ませた。
「わたしだって、コウちゃんを気持ち良くさせてあげたんだもん。…そりゃあ、コウちゃん以外に経験はないからヘタで嫌かもしれないけど、でも、わたしだけなの、嫌だよ」
 数秒、沈黙が続く。
 と、ふいに美奈子の顎が掴まれた。ぐっと引かれてバランスを崩し、琥一の方へ倒れ込む体勢になる。目の前には当然屹立したペニスがあり、美奈子はぱちぱちと目を瞬かせる。
「…できるところまでやってみろ」
 低い声でいう琥一の言葉に、美奈子はぱっと顔を上げる。だが、それと同時に唇を塞がれた。最初から分厚い舌が差し込まれて、口の中を暴れ回る。美奈子は差し込まれた舌を追いかけようとしたところで、ふっと琥一の顔が離れていった。中途半端に空いた状態の口が、琥一の中心へと導かれる。美奈子は促されるまま琥一のモノを口の中に含んだ。
「歯、起てないように気をつけろ。そんで、なるべく舌動かせ」
 琥一の指示に従って、美奈子は頭を上下に振る。改めて口の中いっぱいに琥一を含むと、息苦しさに自然と涙が浮かんだ。殆ど大口を開けっぱなしの状態なのですぐに顎の関節が辛くなる。けれど少しでも琥一に気持ちよくなってほしいという気持ちが大きいのか、美奈子は必死に奉仕を続けた。指示を出す琥一の声が、時折余裕がなさそうに擦れていくのがまた、美奈子を煽った。だからもっともっと気持ちよくなってほしい。自分の手で相手が気持ち良くなっていくのを嬉しいと思うのは、きっと男も女も変わらないんじゃないかと考えているところで、美奈子はびくりと身体を震わせた。思わず口の中にある琥一を噛みつきそうになったが、それはしないで寸だ。ただ、避難するようにじろりと睨みつけてると、琥一はにやりと人の悪い笑みを口の端に浮かべていた。
「おら、口が止まってんぞ」
 意地悪くそういって、琥一は美奈子の胸を弄り始める。そうなのだ、さきほど驚いたのも、彼が不意打ちで美奈子の乳首を摘んできたのが原因である。
「んんっ!」
 口に含んだまま、唸って抗議をする。しかし琥一は美奈子の後頭部を押さえつけ、その抗議を聞き流した。
「…やられっぱなしは性に合わねえからな、こっちもやり返す」
 言う琥一の言葉は、美奈子の中にある意地っ張り精神の引き金を引いた。
 琥一の大きな手が、むにゅむにゅと胸を揉む。美奈子はその感触を無視して奉仕に専念しようとすれば、狙ったように突起の部分を引っ張られる。その度に身体が崩れそうになり、美奈子は必死に琥一の足に縋りつく。
「も、コウちゃん…やめて…っ」
「あん?」
「今日は、わたしがするの!」
「気にしなきゃいいだろうが」
 ククッと喉で笑う琥一は、いつの間にか完全にペースを掴んでいた。さっきまでの余裕のなさはどこにいったのかというほど、形成逆転されてしまっている。
 両方の胸が琥一の手によってぎゅっと握られると、鼻から抜けるような甘い声が上がった。と、そのままリビングのラグの上に押し倒される体勢になる。蛍光灯の光を遮るように琥一が覆い被さってきたので、美奈子はほんの少しだけ不満そうに唇を尖らせた。
「…したいっていったのに」
「また今度な」
 俺が我慢でなくなったと耳元で続けられて、美奈子はそれ以上反論はせず。
 リベンジを心に決めて、琥一を受け入れるために手を伸ばした。

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