忍者ブログ

イチジ九

すべからくどうしようもない日常のあれこれ。 ネタバレ盛り沢山ですので注意!

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

パーチェ小話

天然小悪魔な彼が好きです。

---------------------------


 思わず大きなあくびをしてしまい、フェリチータは慌てて口元を押さえた。いけないいけないと内心で自分自身を窘めて、口元をきゅっと引き締めた。最近パーチェと行動を共にすることが多いせいか、どうにも気が緩みがちだ。アルカナファミリアの一員であっても女性らしく。そんなルカのお小言を思い出している間に、自室の前に到着した。
 と、
「お嬢ー!」
 ちょうど今しがた考えて人物が、いつもの調子で自分を呼んだ。フェリチータは声の方へと振り返れば、思わずぎょっとした顔をしてしまう。というのも、駆け寄ってきた相手が一見してパーチェに見えなかったからだ。
「…パーチェ?」
「うん、そうだよ?」
 思わず確認するように名前を呼べば、仕草と声はいつもの彼だった。フェチアータはもう一度、頭のてっぺんからつま先まで一通り相手を見て、言う。
「どうしたの? そんなきっちりした格好なんかして」
「そうそうそう! この姿をお嬢に見て欲しかったんだー!」
 言って、パーチェはくるりと回って見せた。着ているスーツこそいつもと同じ黒ではあるが、生地は一段落上のものだろう。着崩すことなくきちんとジャケットを羽織り、中に着ているシャツも第一ボタンまで留めてある。極めつけばネクタイの存在だ。そういえば彼がネクタイをしている姿を見るのは、これが初めてではないだろうか。
 髪型もいつもの無造作な感じではなく、どこかデビトを彷彿とさせるように纏められていた。
「こんな時間からお出かけ?」
「ううん、この格好は明日するんだ。でもその前に、おかしくないかお嬢にチェックしてもらおうと思って」
「わたしでいいの?」
「もっちろん!」
 そういって、パーチェは満面の笑顔を浮かべた。
 フェリチータは見慣れない彼の正装姿に戸惑いながらも、つと、一際見慣れないネクタイに目が留まった。先ほどはネクタイの存在にばかり気を取られたが、落ち着いてくると随分不格好に纏められているのに気がついた。フェリチータはパーチェへと手を伸ばし、けれど彼との身長差にちょっとだけ眉を寄せた。
「パーチェ、屈んで」
「え?」
「ネクタイが歪んでるから」
「あ、そっか」
 こちらの指示通りにパーチェが屈み、ネクタイの位置が近くなる。フェリチータは一度ネクタイを解くと、細い指先を使って丁寧に整えていく。相手の首が苦しくならないようにネクタイを引っ張り、その出来栄えに満足気な笑みを浮かべる。
「はい、出来た」
 言って、視線を上げた先には思ったよりも近い位置にパーチェの顔があった。フェリチータは数回瞬きをしたあと、距離を取ろうして失敗に終わる。なぜならパーチェの方が先に距離を詰め、フェリチータを抱きしめてしまったからだ。
「お嬢、グラッツェ!!」
「わかった、わかったから離して!」
 まるでぬいぐるみを抱きしめるような抱擁はいつものことなのに、何故か今日は恥ずかしくて仕方がない。こうなったパーチェは飽きるまでこの抱擁に付き合わされるか、または、
「何してるんですかパーチェ!」
 フェリチータがもう一つの可能性を考えたところで、まさにそれが実現した。遠くから飛んできた声に、「げ」と耳元で彼が呻いた。そうしてすぐさま彼女を解放すると、へらりと笑みを浮かべてフェリチータの頭を撫でた。
「ごめんお嬢! おやすみ!」
「う、うん、おやすみ」
「パーチェ、待ちなさい!」
「ムリー!!」
 あっという間に小さくなっていくパーチェの背中を見送って、フェリチータは困ったように肩を竦めたのであった。

拍手[0回]

PR

そうです今日は琉夏の日です!

琉夏誕生日おめでとおおおおおおおおおおおおおおおおお幸せになれよおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!

ということで、30分クオリティーです。
絶賛文章書き不調時期に入ってなにも思い浮かばないよ\(^o^)/
というぎりぎり感が滲み出てる仕様です\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/

ごめん琉夏・・・・でも君の幸せはいつだって祈っているよ・・・


---------------------


「…琉夏くん、この状況はなんでしょう?」
「だから、今日は俺の誕生日なので、琉夏の日です」
「プレゼントはさっき上げました!」
「うん、もらいました」
「だ、だったら!」
 そういって、幼馴染の少女はぐっと琉夏の胸を押して見せた。いつもならばすぐに引くところではあるが、今日はちょっぴり意地悪な気持ちになった。
 普段小悪魔のように振る舞う彼女に振り回されるのは、それはそれで楽しい。なんだか女王様に使える従者のような気分を味わえるが、その女王様な彼女が困ったようにオロオロと視線を泳がせている様子はまた違う楽しさがあった。
「な、誕生日だからさ、女王陛下からちゅーの追加プレゼント、ちょーだい?」
「また冗談ばっかりいって」
「冗談じゃない。ちょう本気」
 きりっと琉夏は真面目な顔を作って見せた。そうして先ほどよりも数センチ顔を近づけると、壁を背にした彼女はそれ以上下がることはできないのに、それでも逃げるように後退するような動きをする。
(…かわいい)
 いつものちょっとだけ勝気な彼女もいいけれど、こんな風な美奈子もいい。まあ琉夏にしてみたら、最終的には美奈子に関わるものがなんでもかわいいにつながってしまうような気がしないでもないが。
 しかし新たな発見は素直にうれしく、琉夏の中のいじめっこモードが発揮されてしまっている。
 美奈子は視線だけでも逃れるように俯いていて、伏せられた睫毛が細く揺れているのがわかる。
「みーなーこーちゃん」
「……む、むり」
「仕方ないなー」
 ぼやいて、琉夏の方が美奈子の額へとちゅっと口づけた。その瞬間、びくっと彼女の身体が震えた。
 琉夏はすぐさま美奈子との距離を取り、彼女の一喝が飛んでくる前に逃げを試みる。
 が。
 ここで予想外のことが起きた。
 琉夏が反転し、逃走しようと一歩を踏み出しかけたのと同じタイミングで、ぐっと後ろに引っ張られた。
 完全に予想していなかっただけに、彼は思わずたたらを踏む。うわ、と間の抜けた声を出すと、頬に柔らかい感触。え、と思ったその瞬間、
「ばか!」
 すぐ耳元で美奈子の声が響いたかと思うと、彼女の方が先に走り出していた。
 色々置いてきぼりを食らった琉夏は、暫くそこで立ち尽くす。そうして、さきほど頬に感じた感触を思い出し、指先で触れてみた。
「…………マジで?」
 ぽつりとそう呟くと、琉夏はにやける顔を隠すようにその場にうずくまったのだった。

拍手[0回]

デビト小話

デビトのスチルイベントをみてついカッとなった。

------------
 眠れない、とフェリチータはベッドの中で何度目かの寝返りを打った。時刻はとっくに零時を回っている。
 明日も仕事があるのだから早く寝なくてはと、自分自身へ言い聞かせれば言い聞かせるほど、どんどん眠りから遠のいているように思う。
 フェリチータは観念して起き上がると、ベッドから抜け出した。キッチンにいって温かいミルクでも飲もう。そうすれば少しは落ち着くはずだと信じて、パジャマの上にカーディガンを羽織った。
 ランプを手に薄暗い廊下を進んでいく。この広い屋敷にはようやく慣れてきたけれど、こうして夜中に屋敷内を出歩くのは、まだ少し勇気が必要だ。
「お嬢?」
 ふいに、背後から掛けられた声に驚いて肩が飛び上がる。ゆっくりと振り返った先には、フェリチータとは違い、手ぶらで立っているデビトの姿があった。
「こんな時間までナニしてんだァ? 夜更かしはお肌に悪いぜ、バンビーナ」
 いつも通りの軽い口調で窘められたことで、フェリチータは安堵の息を吐いた。が、相手がデビトだと認識したところでじわじわと身体の内側から熱が広がっていくのがわかる。とういうのも、フェリチータが眠れないそもそもの原因は昼間にあったデビトとのやり取りによるものだ。
 ミレーナという詐欺師を取り逃がしてしまったというのに、デビトは自分を叱るではなく、気遣ってくれた。しかも新しいリボンまでプレゼントしてくれたとあってはこれ以上落ち込むことはできなかったし、かといって無邪気に喜ぶこともできない。
 極めつけは、髪にキスをされるほどの近い距離で見つめられたデビトの隻眼が、ずっと脳裏から離れないのだ。
 父親とも違う、ルカとも違う、明確な「男性」というものを突き付けられたようで、どうしていいのかわからない。せわしなく打っていた鼓動はようやく落ち着いてくれたというのに、再び彼を目の当たりにしたら、またもや心臓はうるさく走り出した。
「…ちょっと、喉が渇いただけよ」
 素っ気なく言って、フェリチータはデビトに背を向ける。
「怖い夢でも見ちゃったかァ?」
「そんなんじゃ」
 ない、と最後まで言う前に、ぽんと頭にデビトの手が触れた。思わず顔を上げると、昼間のときよりは遠いが、それでも十分近くにデビトの顔があった。内心の熱が、一気に上昇するのがわかる。
 いつもは意地悪そうな彼の目が、少しだけ優しく細められた。
「しょうがねえお嬢さんだな。オラ、オレがホットミルクでも淹れてきてやるから、バンビーナはベッドに戻ってな」
「それくらい自分で」
「こういうときは、素直に『グラッツェ』って言うのがイイオンナの条件だゼ?」
 そう言うなり、デビトはフェリチータの髪を優しく梳いた。その手の動きだけでまるで全身が金縛りにあったように動けなくなる。唇が「へ」の字に歪んでいるのがわかるも、もはやこれ以上言い募ることはできそうにないことは、彼女自身もわかってしまった。
「………グラッツェ」
「プレーゴ」
 どうにか悪あがきのようなお礼を言って、フェリチータは自分の部屋へと踵を返す。どうせならデビトがミルクを持ってきてくれる前に寝てしまえたらいいのにと。
 火照る顔を両手で包んで、フェリチータはささやかな抵抗を試みることにした。


-----------------------

私がデビトに夢を見すぎている件\(^o^)/

拍手[0回]

佐伯主小話

こんなにも妄想を箱にぶち込んで文章にしてほしいと思ったこともない。あ、すいません、いつもでした!

本当力量が足りないいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!
MOEだけは溢れんばかりにあるというのにいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!


-------------

 時刻は深夜の三時を回った頃。
 真冬の夜は静かで、ただ、変わらずに波の音だけが心地よく耳に届いた。
 佐伯は自室のフローリングの床に座り、自分のベッドで眠っているあかりの顔を見つめていた。
 12月24日の今日、珊瑚礁は閉店した。
 それを知ったあかりは、羽学のクリスマスパーティーを抜け出して駆けつけてきたらしい。
 けれどちょうど祖父と言い合いをしているところにやってくるものだから、随分みっともないところを見せたと、佐伯はつい数時間前のことを思い出して情けない気持ちになる。ついでに膝枕を要求したことも、自暴自棄になっていたとはいえ何とも甘ったれたことをしたものだった。
 しかしあかりは、そんな佐伯に対して嫌な顔もせず、彼の弱音を黙って聞いてくれた。膝枕だって決してラクなはずはないのに、文句の一つも言わずに佐伯の傍にいてくれたのだ。途中で帰ることだってできたはずなのに、こんな時間まで自分の傍にいてくれるのは何故だろうと、佐伯は静かな寝息を立てるあかりの顔をじっと見つめる。
 「優等生の佐伯瑛」ではなく、ただの「佐伯瑛」として接することができるあかりの存在は、今さらながら大きかったのだと痛感する。
 口を開けば憎まれ事を叩く自分に、あかりは負けじと対抗してきた。そのやりとりが、いつしか楽しいと感じていた。
 他の女子とは違う、遠慮せずに平等の関係でいられることが心地よくて、けれどその友情が愛情へと変わっていたのはいつからだろう。――否、羽学の入学式の日に再会をしてから、この恋は始まっていたのかもしれない。
 佐伯は眠るあかりの頬に手を伸ばし、遠慮がちに指先で触れた。それでも彼女は起きる気配を見せないので、佐伯はますます複雑な気持ちになる。
 そもそもこの時間に男の部屋で、こんなにも無防備に寝てしまえる時点で自分は異性として見られていないのだろうか。そう思うと、佐伯の心臓が締め付けられるような息苦しさを覚える。
「あかり」
 囁くように、佐伯は彼女の名前を呼ぶ。
 腰を上げてさらにあかりとの距離を詰めていけば、幼少の頃の記憶が脳裏を過った。再会の約束だと、幼い自分と彼女は触れ合うだけのキスを交わした。遠い記憶に引っ張られるように、佐伯は彼女の唇へと、自分のそれを近づけていく。約束と、子供の頃のあかりが、泣き笑いような表情をしていたのを思い出す。そうして、お互いの呼吸が触れ合うほどの距離まで近づけば、僅かにあかりが身じろいだ。ぎし、とベッドがちいさく軋む音が妙に耳について、佐伯は一度動きを止める。未だ眠るあかりの瞼が、ほんの少しだけ震えた。
 佐伯はあかりの唇から僅かにそれた場所に自分の唇を押しあてると、すぐに身体を起こす。ベッドから距離を置き、蹲るように頭を抱える。身体の内側が、発熱してるように熱い。室内は静かなのに、耳元で鳴る自分の心臓の音がひどくうるさくて、彼女に聞こえて起こしてしまうのではないかと思うほどだ。
 佐伯は横目であかりの姿を確認するも、やっぱり相手は依然として眠り続けている。
(……ああもう)
 内心で呻いて、佐伯は自身へと毒づいた。何をしてるんだろう俺は。彼女に甘えただけではなく、こんな卑怯なことをしたと知ったらどう思われるだろう。
 佐伯は重く息を吐き出して立ち上がると、足音に気をつけながら部屋を出た。
 自覚している以上に混乱している気持ちをリセットさせようと、佐伯はある準備を始めることにした。
 あと数時間したら、あかりも起こそう。
 嫌がっても強引につれていって、いつものようにケンカをしよう。
 そこまで考えていると、口元が微妙に笑みを作っていることに気がついた。
 佐伯は故意的に顰め面を作り、こめかみを親指で押す。
「よし」
 自分自身に気合を入れるように呟いて、佐伯は珊瑚礁の倉庫へと向かった。

拍手[1回]

佐伯にむらっとしたらこうなった

 やばい、と咄嗟に布団の中に逃げたのはいいものの、今度は違う意味で「やばい」と佐伯は思った。
 そもそも、往来の負けず嫌いに火が点いてしまったのが悪かった。大人げなく枕投げに夢中になってしまい、クラスメイトの誰かの「先生だ! 隠れろ!」の声で我に返った。
 頭から被った布団の中の視界は暗く、けれど目の前にいる相手の姿はぼんやりと視認できる。それくらい、近いのだ。彼女――海野あかりとの距離は。ぶっちゃけ、近いなんてものではない。殆ど抱き合ってるような状態なものだから、佐伯の心臓は早鐘を打ちっぱなしだ。耳元で鳴る心臓の音を黙らせたいが、耳を塞いだところでマシになるものでもないし、そもそも今は迂闊に動けない。というより、動きたくない。現状でもぎりぎりなのだ。悲しい男の理性的な意味で。
 男子部屋は、さっきまでの喧騒が嘘のように静まり返っている。点呼確認の教師の姿がまだ見えないだけに、全員が全員、息をひそめているのだ。この妙な緊張感が、さらに追い詰められているような気がしてくる。
「…瑛くん」
 ふいに、あかりがちいさな声で佐伯を呼ぶ。声を発した吐息が頬を撫でて、思わず飛び起きそうになったのをどうにか堪えた。
「……なに」
「先生、まだかな?」
「まだだから皆黙ってんだろ」
「そうだけど」
 言って、あかりは身じろいだ。擦れるシーツの音が妙にいやらしく聞こえてしまい、佐伯はぎゅっと目を瞑る。余計なことを考えるな。そう言い聞かせるも、あかりは佐伯の体操着の裾を引っ張ってきた。逃がそうとしていた意識が再び引き戻される。
「若王子先生なら、見つかってもそんなに怒られないかな?」
「若王子先生が点呼だって保障ないだろ。学年主任なんかに見つかってみろ。オマエ、自由行動禁止だぞ」
「う」
 引きつった声を出すあかりに、佐伯は追いうちを掛けようしたその時、

 コンコン。

 男子部屋のドアがノックされる音が響いた。
 びくりと二人は同時に肩を跳ねさせると、佐伯はあかりの口を手で覆うと、咄嗟に抱き寄せた。部屋の緊張レベルが一段階上がったのは、気のせいではない。
「皆さーん、ちゃんと寝てますかー?」
 部屋の中の空気とは間逆の、なんとも気の抜けた担任の声が聞こえてきた。ドアの一番近くにいたであろう生徒が応対する声が聞こえて、佐伯もそちらに意識を集中させる。そうして若王子が去っていくのがわかってからも数分沈黙が流れたあと、どっと室内の空気が和らいだ。消されていた電気が点いて、隠れていた生徒たちが顔を出し始める。と、
「……」
「……」
 あかりの口を塞いで抱きしめたまま、佐伯はどうしたものかと動けずにいた。そのせいで周囲のざわめきに乗り遅れてしまい、さらにどうしていいのかわからなくなる。
「あかりー!」
 突然、彼女の友人の声が上がった。その声でまた教師が戻ってくるんじゃないかと思ったが、注意がそちらに向いたのは確かだった。佐伯とあかりはどちらともなく離れると、布団から脱出した。
「はるひ、ここ!」
「あかり! はよ帰ろう! 若ちゃんでも見つかったら大目玉やで」
「うん」
 言って、あかりは友人と二人で男子部屋から出て行った。室内はすでにまくら投げを再開する気配もなく、完全に就寝モードになりつつある。
「おーい、佐伯ー」
 ふいに、こちら側の友人(としてあまり認めたくはないのだが)である針谷が声を掛けてきた。が、無視。ごろんと布団に横になると、針谷には背を向ける態勢を取る。
「佐伯ってば」
「うるさいな、俺は寝たいんだ」
「海野と同じ布団の中に入ってやらかしたか?」
「やらかしてない!」
「ほー」
 思わず反論してしまい、しまったと思っても後の祭りだ。にやにや笑いの針谷と目が合って、佐伯はうんざりとため息を吐いた。
(…明日、チョップな)
 完全にあかりへの八つ当たりを心に決めて、佐伯はもう一度ため息を吐いた。

拍手[1回]

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

P3P

ザックス身体測定

プロフィール

HN:
なづきえむ
性別:
女性
職業:
萌のジプシー
趣味:
駄文錬成

バーコード

ブログ内検索